展覧会概要
タイトル: …田舎日記
作家名: 山賀 正伸
会場
大阪府豊中市服部元町1-6-1-1F/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
会期
2021年5月7日(金)〜6月27日(日)
休廊日
水曜・木曜
開廊時間
13:00〜19:00
入場料
無料、作品販売あり
展覧会紹介
写真という柱に、触れて、さわって、なでて、時には抱きつき、周りを幾度も歩き回り続けながら、「田舎日記」は、つづられ、継続された。そういう写真作家の営みの根底が、美しいグレーの階調に、映りこんでいる。人生の紆余曲折、その隣に敷かれた、まっすぐで透明に紡ぎ出された糸のように、喜怒哀楽のレールは、今も延び続けている。作品には、季節が息づく。豪雪の里を中心に、とらえられた四季折々の生活が、味わい深いペーソスを含んだ画面構成となり、その視座は、時に雪の舞い降りる音を掴み、人々の心音を聞かせる。地下の水脈と共鳴し、植物の息吹を見せつける。作品に浸るように観てほしい。きっと見えてくるに違いない。作家のまわりに流れる、ゆったり思考する時間の内に、積み上げられた試行錯誤と印画紙の山、無造作に置かれた写真雑誌への無数の書き込み、無機質なカメラ機材に浮かぶ血管のような傷、…なんと、それらすべての要素が楽しげに、その作品たちに向かって飛翔し、昇華して血肉と化した。……山賀正伸が見えてくる。
石井仁志(20世紀メディア評論・プロデューサーディレクター G&S根雨)
プロフィール
山賀 正伸(1950-)
1950年 新潟県の小千谷市に生まれる。
1980年ごろから自分の生活空間の日常写真を撮り始める。
2008年 アサヒカメラ組み写真の部 年度賞 3位、2014年 新潟県展 県展賞 「迎える春」 無監査、2015年 個展「犬が笑う」森岡書店、2020年 船橋市写真展 写真集の部 北井一夫賞「旅の途中」。